2007年09月27日 18:57

蚊。

 先週の金曜日、月齢10.6の夜から房総半島にクルマを走らせ、下手なゴルフ、下手なヘラブナ釣りで3日間、過ごした。
 ゴルフは中途半端な疲れだからどうも酒を飲み過ぎる。
 釣りは竿をたたむときから急に脱力感。あまりに集中していたので、全身が一気に疲れて、運転する気もない。ほうほうの体で宿に。

 イナカだから蚊に刺される。
 蚊よ、吸いなさい。
 蚊をつぶす運動をする気力もない。

 これから「つ多」に。ダブルブッキングです。
 今週末は家にじっとしながら合間にギャンブル場の往復です。

#id07090015 | 雑ネタ | posted by 鍜治真起

2007年09月20日 17:43

屋台。

 昨日の項で「アプスルンド」は「アスプルンド」さんだった。それからストックホルム市立図書館のカタチは、直方体に円柱がのっかっている、が正解。なんかひっかかる気分ではあったが、書き飛ばしちまった。
 イスタンブールで、大久保エリアは「アクサリー」だった。
 うろ覚えではなく、うそ覚えであった、勘弁。まだまだあるが、あなたの寛容におんぶにだっこ。穴があったら入って寝たい。


 NYCでは、ヒロが一押しの屋台ホットドッグがあって、今回もそこのを食べた。ドイツ人がつくっていて、長細くなく、小さいラグビーボールのような形状。ヨーロッパ風のパンに、ドイツのソーセージ、3種類のザワークラウトがてんこ盛りで抜群にうまい。5番街の48丁目あたりです。

 ロンドンのエプソムダウンズ競馬場(ザ・ダービーの開催競馬場)の横にある「トッテナム・コーナー」という居酒屋で、マック木下と飲んだビールが格段とうまかった。その少し前、子どもたちに講演ができたのは、すべてマック夫妻の段取りのおかげさま。
 彼とは日本の飲み屋で1時間話しただけなのに、2回目の今、2人でここにいる。
 でかい夕陽が競馬場の向こうに沈んでいく。

 ワルシャワの旧市街は観光客であふれていて、屋台のとうきび(とうもろこし)を買って食べた。100円くらいか。一口目。大当たり、いける。二口目。んっ? 味がない? 塩っ気がまるでない。ああ、今日ほど塩が欲しかったことはない。ああ、もったいないよお。

 イスタンブールのブルー・モスクの広場の屋台でとうきびを買って食べた。焼いたのと、ゆでたのの2種類あったが、前の客2人がゆでたのだったで、私もそっちにした。
 大失敗。ゆですぎで、粒が固くなっていて、えぐい一歩手前だよ。ああ。

 香港の最終日の夜中、やっちゃんの行きつけの店で、生まれて初めて水タバコを吸った。 
 「カジさん、ストロベリー味にしますか、チョコレート味か、ミントもあります」
 「ハアッ?」
 あまあい空気をしこたま吸って、鼻と口で吐く。なにこれ?
 やっちゃんの友だちのニーナ(ネパール人、女性)が豪快に吸って吐いている。私はもう、いい。はい、降参。


 昨日も飲みすぎてうつぶせの東京。ああ。 

#id07090014 | 出張 | posted by 鍜治真起

2007年09月19日 21:27

図書館。

 ストックホルムの旧市街は川、海に囲まれていて風情があり、また観光客で賑やかなエリアであった。一瞬、ベネチアを思い出した。
 新市街を歩いていて、さっきミーハに教わったストックホルム図書館に行くことにした。

 アプスルンドが設計した図書館は一見の価値ありです。煉瓦色というか、柿色というかの円錐形でひたすら目立つ。平たく大きな円錐(直径50m?)の上にまた円錐(直径30m?)が乗っている、ホールケーキのような建物で、中はドカンとくりぬかれていて、人は中心の空間に入り、外壁360度に何百万冊の本が一望に見渡せる。
 ずっと、その中心の椅子に座ってボーッとしていた。年寄り、若者、乳母車のお父さんもそのまま入ってこれる。
 素晴らしい。
 本の1冊、1冊が人に見えてくる。
 アプスルンドはコルヴィジェの時代だから1920年代のスウェーデンの建築家か。大嘘こいていたら勘弁。私のブログ、名詞も数字も一縷の記憶だけで書いていますから、信用せぬように。


 次の訪問地、ワルシャワを歩いていた。市街は雑然としているので、大きな川づたいにのんびり散歩。
 向こうに変わった建物が。人がたくさん屋上の庭園らしきところにいる。有名な建物なのかなあ。行ってみたらワルシャワ大学の図書館だった。4階建てだったか。
 入り口で検査(?)しているカンジだが、そともんのオレには関係ないよな、と中に入れた。
 素晴らしい。
 超モダンなガラス張りの、吹き抜けの、閲覧室がまた自然光だけで充分の、でかすぎるカフェといった雰囲気。若者が圧倒的に多い。
 ぽつんと腰掛け、2時間、ボーッとしていた。

 「知る楽しみ」も万更じゃないなあ。勉強を受けなかったから、これから「趣味、勉強」ってのもカッコいいかも。

 「物知り」と「物識り」がある。
 物を知るのは、ま、学習か。物を識るのはさわったり、感じたりで、精神的なことだ。私はポーランドの知識がゼロだ。でもポーランドの空気は少し感じて、誰かに言える。知を得て、考えて、処理できれば鬼にカナブンブンだよなあ。
 ふわー。


 次の訪問地、ブダペストでジョルジュさんが王宮の美術館を案内してくれて、外に出たら、マキさん、そこは国立図書館ですよ、と王宮の一角を指さした。
 (ほほう、今回は図書館視察旅行にもなってるぞ)

 ジョルジュさんと歩きながら、彼が訳した(ハンガリー語で)日本の小説は、近代文学館に寄付しました、とさらりと言った。

 駒場東大前駅(井の頭線)から10分の近代文学館は、浪人のときに1年間で100日以上、通った。加賀藩の敷地が公園になって、当時、近代文学館はできて数年だったか。
 利用者は数えるほどで、私はそこに行って、1日、勉強している気になっていた。いるだけでアタマがよくなっていく気がしていた。
 昼はそのなかの食堂で、中西さん(確か)というおばさんのナポリタンを毎日食べていた。

 文学青年気取りの私は「群像」という月刊誌を買っていて、そのあと、村上龍が「群像」に「限りなく透明に近いブルー」を発表し、ずっとあとに村上春樹が「群像」に「1973年のピンボール」を発表する。

 ふらふらしていると、自分の思い出と遊んでいる。

 
 今週末は久しぶりにゴルフと釣りです。

#id07090013 | 出張 | posted by 鍜治真起

2007年09月18日 18:52

小さなショック、大きな思い出。

 「イスタンブールからシンガポール経由香港」というフライトに乗ったのはお伝えしました。
 そんで。

 イスタンブールの空港でブログ原稿を書いているときに、飲み屋のパーコから電話が。パーコは海外通話料金10円です。あとは私にかかる。もちろん何の用もない。従って「はーい、じゃあね」の20秒で切る。そのあと香港のゴジラ・サノから電話が。
 「カジさん、ごめん、日曜のマカオ、やってなかった。ちょうど今週から1カ月だけマカオはオフだって。運が悪いねえ」
 「いや、散財しないから運がいいんだよ。でも残念ですね」
 「もうちょっとはやい便にできたらカウンターに言ってみて。そしたら明日の土曜日はシャティンで夕方の5時40分までやってるから。私いるから」
 「はい、分かりました」
 スケジュールでは明日の午後3時に香港着。うーむ。

 そんで、改めてチケットを見て驚いた。
 なんと、イスタンブール発が13:20。シンガポール着が翌朝の7:20。どういうことだ?
 時差が4時間あったとしても13時間のフライトになってしまうよ。おかしい。
 東京=ロンドンが12時間なのに、そのあいだの区間がなんで?

 空港でシンガポール航空の出発便、「13:20発シンガポール行き」を探すが、ない。
 どこにもない。
 30分待ってまたボードを見るが、ない。焦る。こういうこと今回、実は何度も。

 カウンターに行きましたとも。
 「あなたの便はドバイ行きです。それがシンガポール行きです。つべこべ言わずにはやく行きなさい」
 なんだかなあ。


 で、ドバイに降り、乗務員交代のトランジットが1時間半。そんな各駅停車便だったのでした。時間がかかるわけだ。


 ドバイ空港のショップで数独本を探す。ない。
 エジプトとは契約したが、UAEまではなあ。ないだろうなあ。
木製の馬をお土産に買って、レジに行った。客は誰もいない。
 そしたらあなた、レジの原住民、いや、アラビヤの女の子がSUDOKUを解いているではないか。雑誌のSUDOKU本だよ。
 ぶすっとしていた女の子におそるおそる声をかけ、数独のことを聞いた。私は日本人でそのパズルを命名した(「アイ・ネームド・ザッツ・パズル」)ことを言ったら、突然びっくりして、向こうにいた店員を呼んで、2人でベリー・フェイマス、ワオ、ワット・ドゥ・ユー・ミーン?
 「スー・ジャパニーズ・ミーン・ナンバー。ドク・ジャパニーズ・ミーン・シングル」
 いつものカジングリッシュで説明すると、また別の男を呼んできて、彼も数独にはまっていたのだった。うれしい。

 クレジット・カードの伝票にサインをしたら、女の子が解きかけの雑誌を差し出し、ここにもサインを、と言われた。うれしい。

 支払いのサインと、そんなサインを続けてしたのは生まれて初めてだ。
 「サンキュー・ベリマッチ」
 「ハバ・ナイス・トリップ」
 最初にぶすっとしていた子が、途中で渡していた私の名刺にキスをして高くそれを上げ、手を振ってくれた。


 ドバイはいいところだ。来年は競馬をしにくるから、また会いましょう。シー・ユー。
 シンガポール航空にも感謝。

#id07090012 | 出張 | posted by 鍜治真起

2007年09月17日 18:55

ツアー最終日。

 香港のホテルの部屋でインターネットがつながり、さすが常宿、とホッとしたらそのあとまるでダメ。
 日曜はマカオ競馬もやっていなくて、しかし船に乗りたかったので、ゴジラ・サノとお昼からマカオへ行き(50分)、カジノで「大小」にはまり、夜はまた香港に戻り、うまいものを食べ、明日ははやいので、と10時頃に別れて、ホテルの和食レストランでお茶漬けでも、と入ってビールを頼んだら、店長(日本人)が店員の女性(香港人)に「ほにゃらか・クローズ」と言い、彼女、入り口ののれんを外して、レジの電気を消してしまった。
 客は私だけだった。

 「あ、このお店、何時までですか」と店長に聞いた。
 「11時までなんですけど、どうぞゆっくりなさってください。ここは館内ゼンブ禁煙でして、見回りがときどき来るんです。今、閉めたので、見回りも入ってきませんからお客さま、どうぞタバコ、お吸いになってください」
 店に入ってすぐ、「ここは禁煙ですか」と最初に聞いていた私だった。
 
 うれしすぎて、彼にビールをすすめたら、「はい、あ、ありがとうございます」と晩酌に付き合ってくれた。お互いの軽い身の上話がなんとなくはずんだ。
 「あ、数独ですか。もちろん知ってます。任天堂のDSでずっとやっています」
 「おおう、そいつはうれしいなあ」

 11時前に「もしよかったら、このあとそこのバーで飲みませんか。ボク、ここに泊まっているので」と誘った。
 世界一周ツアーの最終公演が終わったミュージシャンの気分(?)になり、なんだか飲み続けたかった私だった。
 「ハイ、ありがとうございます。着替えてきてよろしいですか。普段着はTシャツでジーパンなんですけど、よろしいですか」
 「もちろん、ノー・プロブレム。行こ」
 黒のスーツにネクタイがビシッと決まっていた彼がラフな格好で現れた。

 それからなんと3時まで、3軒、彼の行きつけの店をハシゴしたのだった。

 やっちゃん。30才。静岡生まれ。高校を出て、原宿で悪さもして、香港に来て5年半。7年ここにいて、住民票(?)を取ったら、エジプトに行く、と言う。とにかくバイタリティがあって面白い。

 「今夜はホントにおつきあいいただいて、ありがとうございます。明日の朝は私が使っているタクシーを呼びましょう。半額で行かせます、空港まで」と、やっちゃん、電話をして、OKとなった。私のホテルまでまた送ってくれた。
 「ありがとう、また会いましょう」
 「ハイ、ゼヒ、近いうちにいらしてください。お気をつけて」

 今朝、タクシーの運転手に起こされてやっと飛行機、間に合った。

 タクシーを呼んでいなかったら、今も香港かもしれない。

 今、日本。会社です。二日酔いでもうろう。
 明日から今回のツアー・エピソード、思いつくままに書きます。
 
 また、目がハダカになった。

#id07090011 | 出張 | posted by 鍜治真起

2007年09月15日 19:46

ヨーロッパからアジアへ。

 イスタンブール空港です。14日(金)11:00AM。これからシンガポール経由で香港へ。15日(土)の夕方に着いてうまいものを食い、16日の日曜はシャティン競馬場で大儲けして帰国、のつもりが、今週は土曜開催で日曜はないんだと。
 詰めが甘納豆のわたくしだが、そうは問屋の卸し金。
 日曜のマカオ競馬に変更します。
 勝手にすれば、ですね。はい。

 空港内にオープンテラスのカフェがあり、タバコが吸えるのでリラックス。

 しかし、昨日もエキサイティングな1日であった。なんとこの私が観光バスに乗って、半日、市内を回ったのだ。「観光バス」なんてのに乗るのは高校の修学旅行以来ではないか。このバス・ドライブがまた、ディズニーランドのインドア・コースター類の100倍、緊張と興奮の連続。旧市街の狭い道をすべてのクルマが魚の群れのように、入り乱れて割り込み、追い抜き、渋滞では切り返しを瞬時に5回やってUターン、一方通行の逆から入り、それが40人乗りのバスですよ、向こうから来る正規(?)のクルマをバックさせ、別のホテルで観光客を乗せるとそのままバックで60m。でかいバスがずっとバック・ドライブ。通りに出て「前に走った」(フツーだよ)ときは知らずに乗客から拍手が。みなさんも私と同じ気持ちだったんですね。私はいちばん前の座席だったので、臨場感サイコーレベル。ジーン・ハックマン(似の運転手)に「ユ・アー・スーパーマン」と声をかけたら照れ笑い。なんと彼が運転の合間にクロスワードを解いていた。数独が載っているではないか。そんで彼に、あ、バッテリーがなくなった、この話は「月刊ニコリスト」か「ニコリ本誌」に書きます。

 そんで夜はふらっと入ったレストランのテラスで4時間、ヒューマン・ウォッチング。トルコの競馬新聞をテーブルにおいていたら、これはのちほどか。


 あと3日。
 最近のどこかに書いてあった。
 「100km走る人は90km地点が半分なことを知っている」

 乗り遅れないぞ。

                 9月14日昼 イスタンブール空港にて バッテリー残量9%

#id07090010 | 出張 | posted by 鍜治真起

2007年09月13日 18:46

2度目のイスタンブール。

 イスタンブールの朝。7時です。外の雨ももうすぐ止みそう。
 
 昨日、空港からのタクシーでこのホテルに降ろされたときは驚いた。ここはバンコクのタニヤか? 猥雑で汚くて人がフナムシのようにごしゃっといて、外人ばかりで。
 しかもバウチャー(予約&ホテル代支払い済みとかのID?ペーパー)をなくしたので、チェックインするのにフロントで30分。久しぶりに興奮した。

 ノースモーキング・ルームしかない、明日なら部屋をチェンジできる、と言われてこの部屋に入ったら、テーブルに灰皿が燦然と輝いていました。


 「夜更けのカジか」の項は、ブダペスト空港とミュンヘン空港のベンチで、またがって書いた。
 ブダペストからミュンヘンまではボンバルディアCRJ900というプレインで55分。推定80人乗りで、音は静か。こいつがこの前、車輪が出なかったやつか、と気を引き締めて乗り込みました。
 トランジットのミュンヘンからイスタンブールまではエアバスの321。長距離ジェットで2時間のフライト。

 去年はミュンヘンで、イスタンブール行きの航空券をなくして乗れなかったが、今回はイスタンブールのホテルでチケットをなくした。イスタンブールとは相性が悪いのだろうか。
 しかもこのホテルの立地。去年、ジミーと泊まったホテルがお台場エリアで、ここは大久保エリアの気分。すまん、ローカルな例えで。
 この地域はツーリストのプロが泊まるところじゃないの? 私は観光客の初心者ですよ。観光しないからいいのか。そうか。はい、分かりました。


 ここも部屋でのインターネット、できず。1階のロビーでやっと。ワイヤレスで接続悪し。やたら遅し。そんで1階のコンセントは2コとも「ダズント・ワーク」だと。
 はい、はい。私は打たれ強い。
 仕事は打たれ弱い。
 昨日から何回、1Fと5F(この部屋)を往復したことか。しまいにはアンプク(ニコリ編集長)への締め切り原稿(「パズルMIX」のコピー55本)はFAXにしましたよ。

 さてと。
9月13日朝 イスタンブール・アスクリーのホテルにて

#id07090009 | 出張 | posted by 鍜治真起

2007年09月13日 13:53

夜更けのカジか。

 今朝、ジョルジュさんと別れた。
 朝6時にホテルまで迎えに来てくれて、彼の赤いホンダ・ジャズ(日本ではフィットか)でこのブダペスト空港まで送ってくれて、うまいコーヒーとクロワッサンを食べながら、「駐車チケットの時間が切れるので私は行きます」「おおう、そうですね、ありがとうございました」で彼を見送った。

 彼のクルマが消えていくのを見て、一瞬、グッとなった。今回の旅で初めて。
 なんて言うんですか、センチメンタル・ジャーニー。

 3日前のワルシャワでのジャズクラブで1人、シガーとビールで2時間、ボーッとしていたのも伏線か。「サマー・タイム」「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」「モア・ザン・ディス」「ユー・テイク・ミー・ハイヤー」が浸みていて、か。


 昨日は濃い1日となった。ブダペストは素晴らしく美しい街だった。
 息子さんのジョージ(実は父と同じ名前、40才)の運転と、ジョルジュさんのガイドで、私はハンガリー通になったぞ。日本史よりもハンガリー史の方がしゃべれるぞ、今だけだけど。

 市の真ん中を流れるドナウ川は素人目(?)の私から見ると、洪水一歩手前の水位。あぶないよ。
 「1年に1、2回このくらいになりますね」とジョルジュさん。
 「あそこ、道じゃないですか、沈んでますよ」
 「そうです。おとといは私も歩いていました。あの道が使えないので、今日は道が混んでいますね」
 へええ。

 
 今回はハンガリーを見たかった。
 23年前、アメリカのパズルマガジンを羅針盤にしていた私は、「GAMES&PUZZLE」という雑誌が、ハンガリーのパズルマガジンと提携してコンテストを展開していたことを普通に受けとめていた。
 そうだよなあ、ルービック博士もハンガリーだしなあ。他の国よりパズルの土壌があるのだろうなあ。

 そんな昔の気分が未だにあり、今回はそんな土壌、環境、空気はどんなものなのか、確かめたかったのだった。ま、下調べでいいや。それにしても1人で何とかなるのかなあ。

 ロンドンにいるとき、ふと思いつき、牧師のタムちゃんに電話した。彼とは30年の付き合いだ。ニコリの何もかもを知っている。パズルはしないけど。
 「タムちゃん、ハンガリーに友だち、いたよね。紹介して」
 「分かった。今どこ? ロンドン? いつ? えっ? すぐ? 分かった、電話する」
 で、ジョルジュさんが現れてくれたのだった。


 ジョルジュ・アザラ氏。昭和20年生まれ。スタン・ハンセンのお兄さんのようなムード。ハンガリー政府観光局に勤めていて、日本にずっといた。(今回、彼とはゼンブ日本語でのやりとり)。今はフリー。
 そんで驚く。彼は日本の小説の翻訳家で、ムラカミ・ハルキの本を今、訳していて、ハルキのはこれで4冊目だと。他に三島由紀夫、夏目漱石も訳した。
 
 センテンデという、古い町のブックショップに入ったら、ハルキの分厚い「夜更けのカフカ」がいちばん前に積んであった。
 ジョルジュさん、書店の親父さんとは顔見知りで、私にハルキの本をお土産に買ってくれた。
 「自分の本を自分で買うの、ヘンですね」
 (ダイジョブ、私も日本ではニコリの本、書店で買いますよ)

 ジョルジュは面白い。
 その町で私が両替しようとしたら、
 「マキ、あの娘(窓口の女性)は目が青くてきれいだけど、ここはレイトが悪いからやめましょう」
 一言多い。

 1日まるごと付き合ってくれた2人。午前の美術館、昼のビール、おやつの揚げパンとビール、夜のビールとハンガリー・ワイン。めちゃくちゃうまい。だらだら3人でバカ話。
 「マキ、わたし、あなたのブログ、読んでます。あなたは日本人じゃないけど、まだ日本人と違うところがある。それはね、写真を撮らない。途中で寝ない。それから昼に食べたアヒルの皮の揚げただけのつまみを、おいしい、と言った日本人、あなただけです」
 「ありがとう。あ、ありがとうかなあ」
 夜があっというまに過ぎていきました。


 あ、そろそろボーディングタイム。これからイスタンブールです。

           9月12日昼 ミュンヘン空港にて
 
 

#id07090008 | 出張 | posted by 鍜治真起